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電撃オンライン編集部がSAOゲームプロデューサー5名に直撃インタビュー!
第四回:二見プロデューサー(Vol.4 その2)

タイトルごとに『SAO』ゲームを振り返る(その2)

二見 鷹介プロデューサー
▲二見 鷹介プロデューサー
Vol.4 その2は、『アクセル・ワールド VS ソードアート・オンライン』のお話から始めたいと思います。そもそも、なぜコラボしようという話になったんですか?
二見 僕が川原先生の作品をすごく好きで、『SAO』も『アクセル・ワールド』も両方好きですが、バトル描写は『アクセル・ワールド』のほうが好みに合っているくらい好きです。かつて『アクセル・ワールド』のゲームも作りましたが、やはりお客さんが遊びたいのはアクションバトルなのかなという思いがずっとあったんですよ。
そこで、同じ川原先生の作品で『SAO』のキャラクターと一緒に冒険するものができたら、おもしろいんじゃないかと思ったのがきっかけですね。
シナリオ面で苦労した点はありますか?
二見 シナリオは最初、何も考えていなくて、川原先生にはご迷惑をお掛けしました。川原先生は結構ノリノリですごく相談に乗ってくれて。ラスボスの設定なども、川原先生が全部アイデアを考えてくれたんです。
非常に印象的なキャラクターであるペルソナ・ヴァベルの設定は、川原先生が考えたんですね。
二見 ええ。声についてもちょっと悩んだんですよ。伊藤かな恵さんじゃない人にしようと考えたこともありましたが、伊藤さんが非常にいい演技してくださって、それが後押しになりました。ある種、これは奇跡の作品でしたね。
二見 ユイって、キリトの恋人になれるポジションではないし、戦うわけでもない。キリトの娘という固有のポジションですよね。そういう点では、初めてメインヒロインとでも言うべき立ち位置を用意してあげられたのは、非常によかったなと思っています。僕もやりながら泣きましたもん。エンディング付近なんて、爆泣きでした。

▲こちらは『ホロウ・フラグメント』に登場した時のユイです。
ストレアもかなり重要なポジションでしたよね。
二見 ストレアは完全にあと付けです。三澤紗千香さんがストレアと黒雪姫を演じていたので、弊社作品の『スーパーロボット大戦』シリーズでよくある“作品が違うけれど、同じ声優さんつながりのキャラ同士の掛け合い”を一回やってみたかったんです(笑)。シリカとニコも同じ日高里菜さんが演じるキャラだし、「中の人つながりでできることは、このチャンスしかない!」と。
続いて『ホロウ・リアリゼーション』についてもうかがいます。厳密には《SAO》ではないですけれど、再び《アインクラッド》の話をやろうと思われたのは?
二見 《SAO》、《SAO》、《ALO》と来て、もう一度《SAO》に戻るつもりでしたが、当初は《SA:O》というオリジナルゲームを作る予定はありませんでした。これもずっと言ってますが、既出の『SAO』に登場するVR世界……《GGO》や《アンダーワールド》が舞台のゲームを作ることは決めていたのですが、まだ企画もできていないし。そもそも《アリシゼーション》編は《GGO》の後じゃない? と。そんな経緯で、《SAO》に一度戻ろうかという話になったんです。
時間軸的にも《SAO》時代に戻る感じで?
二見 そうです。ちょうど川原先生が『プログレッシブ』を執筆されていて、キズメルが出たくらいですね。僕のテンションが「キズメル超かわいい!」という感じでした。
そう聞くと、キズメルの登場もわりと順当な流れだったんですね。
二見 はい。最初にプレミアちゃんとティアちゃんが巫女で、《アインクラッド》でやりたいってところから川原先生や三木さんとお話しをしながら、アイデアを詰めこんでいきました。その中で「《アインクラッド》を輪切りにする、100層になる前のところからやれば、第1層からやるという問題点もクリアされるんじゃない?」とアイデアが出まして。その設定が、もともと川原先生の設定にあった《アインクラッド》創世の大地切断の話と重なったんですね。
そして『ホロウ・リアリゼーション』でキズメル参戦となったわけですね。
二見そうですね、伊藤静さんに演じていただきました。
二見さんの担当作品だと、ゲームが初めて声がつくパターンって多いですよね?
二見 意外にひょいひょい決めさせていただけるんですよ(笑)。ありがたいことです。
そして、最新作の『フェイタル・バレット』のお話も聞かせてください。本作では、家庭用では初のオリジナル主人公が採用となりました。
二見 そろそろ5周年を迎えるにあたり、キリトの物語でも構わないのですが、どこかで違う起点のブレイクスルーを考えていきたいなと思いまして。オリジナル主人公はチャレンジでしたが、また新しい『SAO』の未来が見えるかなと思いました。
過去の作品に対するお客さんの意見も、さまざまで、「キリト以外で遊びたい」という声に応える形で、アバター機能はどんどん拡張されていきました。それを1からキャラクターを作ったらどうなるの? という点をお客さんに提示させていただきました。
なぜアファシスという存在を作ろうと思ったんですか?
二見 AIのキャラクターを、友だちやヒロインにする方法の研究ですね。プレミアちゃんはAIで、物語が進むにつれて成長していくじゃないですか。それに対してアファシスは、どちらかというとユーザーが介在して作り上げていく存在。自分自身で冒険をする相方を作っていこうというチャレンジですね。この実験はまだ続いています。
では、最後にBeater's cafeでこのインタビューをご覧のみなさまにメッセージを!
二見 『SAO』ゲームのプロデューサーとして、僕からユーザーの皆さんにひとつお願いがあります。『SAO』のゲームが好きな人、『SAO』の原作が好きな人、Beater's cafeで、ぜひいろんな人とつながってほしいです。
『SAO』の話題はもちろん、楽しいこと、楽しめること、こういう作品がおもしろかったよとか、どんどんいろいろな人に伝えていける場にBeater's cafeにしていきたいと思っております。笑いながら前向きに楽しんでいただく方向で、Beater's cafeを活用してください。
僕らも皆さんと触れ合って、楽しく一緒に『SAO』のゲームを成長させていく、ファンとなっていただければと思います。
【二見 鷹介】
バンダイナムコエンターテインメントCE事業部、『SAO』ゲームシリーズ総合プロデューサー。
シリーズ第1作『SAO -インフィニティ・モーメント-』からプロデューサーを担当し、現在では『SAO』ゲームシリーズ全体を総括する。
【 電撃屋 】
電撃の公式オンラインストア SAO商品が充実ラインナップ
公式HP:https://dengekiya.com/shop/b/bS1400123/
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